カラーコンタクトレンズ 危険性と使用法
「おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性」に関する調査が波紋を呼んでいます。
視力補正が目的でないカラーコンタクトレンズを「おしゃれ用」と定義し、10銘柄を調べると、驚くべき結果が出たのです。

2つが眼粘膜刺激が起こり得る細胞毒性を持ち、4銘柄はカラーコンタクトレンズの色素が流出。
使用者に軽度の眼障害が生じる場合があるということでした。

調査発表後、消費者からメーカーや眼鏡専門店に「商品は大丈夫か」という問い合わせが相次ぎ、さらに眼鏡専門店チェーンでは「カラーコンタクトレンズの安全が立証できないので、あまり顧客に薦めていない」というところまで出てきたのです。
カラーコンタクトには2種類ある
ただ、すべてのカラーコンタクトレンズが危険というわけではありません。
実はカラーコンタクトレンズは2つの種類に分けられます。

1つは装着して目の色を変えて楽しむ雑貨品
もう1つが心臓のペースメーカーなどと同部類に入る高度管理医療機器
今回センターが危険を指摘したのは、雑貨品の方です。

高度管理医療機器の認可を得るには厚生労働省の審査が必要で、利用者は70万人と見られます。
雑貨品は「薬事法の範囲外で、取り締まる権限がない」(厚労省)ため、野放し状態です。

高度管理医療機器のレンズでさえ使用者の10人に1人が眼障害を持つといいます。
雑貨品ならばさらに危険性が高いでしょう。
日本眼科医会は「雑貨品の販売を規制すべきだ」と要望を出しています。

「カラーコンタクトレンズは危険」との反応が広がりやすいことには理由があります。
医療機器と雑貨品を消費者が「混同」しやすい状況があるからです。

典型例は増加するインターネット販売です。
販売サイトを見ると、医療機器と並んで雑貨品が売られていることが多く、顧客は区別がしづらいのです。
また、多くの人はコンタクトレンズを購入する際医師に診てもらうが、これは法律で義務づけられてはいません。
自分の目の度数などが分かればネットで買えるのです。

インターネット通販の増加は、「昨年4月の薬事法改正がきっかけ」とある関係者は言います。
薬事法改正でコンタクトレンズは高度管理医療機器となりました。
これにより、店舗ごとに講習を受けた販売管理者が必要になり、店舗の基準が設けられ、立ち入り検査も受けました。
取って代わるように増えたのが販売許可を取得した事業者によるインターネット通販です。

確かに目の色を少し変えるだけで、普段とは雰囲気もガラリと変わりますよね。
お友達と比較しても、自分の方が個性的に見えるからと、カラーコンタクトを付けずにいられなくなった人もいるでしょう。
値段も手軽で、つい手を出したくなる気持ちもわかります。
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正しい取扱いを
しかし、簡単に取り扱っていると、取り返しのつかない事態に陥ることもあります。
医療用具でない、ということは「医療の責任はとれない」ということなのですから、その結果として、眼科で診てもらわないと治らないようなことになるのです。

どうしてもカラーコンタクトをつけたいのならば、短時間の装用にしておきましょう。
そして決められた手入れ方法を、きっちり守りましょう。

レンズの状態を、眼科医に確認してもらうことも良いことです。
そのときには、処方された箱や、説明書などを持参すると、わかりやすいのでおすすめします。